ハナヤーノーツ

自分のライナーノーツ

頭に思い浮かんだことを書いてる
自分用のメモ&日記

プライドが高い知ったかぶりオジさん

今から10年以上前、夜中のガソリンスタンドでバイトをしていた頃の話。

 

バイトリーダー的な役割をすることになったんだけど、そこに元経験者という45歳くらいの男性がきた。男性は20年以上前、ガソスタで働いていたという。当時の僕よりも経験年数は長かった。それもあり、僕が仕事の説明をしても

「ああ、それ知ってます」「それ、こうした方がいいんじゃないかな?」「あ、それ得意なんで大丈夫!」

と、ずいぶんなベテランぶりだ。

当時の僕は20歳くらいでまだ経験が浅く、「すごいですねぇ詳しいですねぇ」と言うと

「いやいや、全然大したことないですよ。ははは」「花屋君はまだ若いから分からないだろうけど、歳とるとなんでも客観的に見えてくるし、経験も豊富だから仕事でもプライベートでももし困ったらなんでも相談してね」

と、敬語とタメ口まじりに大人の余裕を見せていた。これは心強いなぁと思ったものだ。なんせ夜中のガソスタにはシンナー吸いながらくる暴走族やら走り屋やら、なかなかにクセが強い客が多く、年上のベテランはありがたい。

 

だがどうだろう。いざ働き出すとお客さんの窓にタオルを挟んだまま送り出す、釣り銭を渡し忘れる、給油キャップは閉め忘れる、灰皿ごとゴミ箱に捨てる…そんなだから暴走族の兄ちゃんに殴られそうになり仲裁に入ったりもした。そしてしまいには給油ホースが刺さったままの車に

「給油終わりました、ありがとぅござしたぁー!」

と発進させてホースがちぎれた。ターミネーターみたいにガソリンが巻き散らかって爆発するんじゃないかと焦ったが、安全装置が付いてたからガソリンは漏れず、車の給油口からホースが垂れ下がったまま走り去っていった。(数分後に帰ってきてブチギレられ平謝りしたのは言うまでもない)

 

いままでさんざん偉そうに、ときには上から「そんなこと知ってますって」みたいな、わかったような口を聞いてたことが思い浮かび

「あんた何やってんすか?!さんざん出来るようなこと言ってなんも出来ないじゃないですか!しったかやめてもらえません?仕事なめてんすか!?」

と、ついカッとなって怒ってしまった。職場では僕が先輩とはいえ20歳の若造が40過ぎた大人にキレたことを申し訳なく思いそうになったそのとき、おっさんは

「い、いや、給油終わってると勘違いしちゃって…それに普通あんな状態なら発進しないですよね…」

1人で給油してたから勘違いもクソもないのに、自分は悪くない、なんならアクセル踏んだドライバーが悪い、と言う始末。結局この一件の後、クビになり去っていった。そのときも「どうもここのやり方は合わない」みたいな捨て台詞を吐いたらしい。

 

僕はこの経験を踏まえ、上から目線で講釈を垂れたり、それ知ってます自分はなんでも知ってます、みたいなスタンスでくる人を信用していない。実際、その後の職場で採用と育成みたいな仕事も数年してたけど、このおっさんに近いタイプの人間は何歳であっても全然ダメ。とにかく言い訳が多く、ああ言えばこう言うの典型だった。中には初日の数時間で嫌になったらしく昼飯に行ったまま飛んだ人もいた。(30代の主婦だった気がする)

 

過去の経験や成功体験は大切。その経験をもとに自信を持つのはいい。でも、学生時代や前の職場で成績が良かったとか、そういうことで「俺は頭がいいんだ、なんでも知ってるんだ」とプライドばかり高くなるとどんどん使えない人材になる。仕事柄いろんな人に会うんだけど、僕が知る限り、本当に出来る人はプライドや腰は低いけど目線や意識は高くしっかり勉強してる。オーラがあって話しづらい感はあっても実際話すと全然偉そうじゃない人が大半だ。

 

威張り出したらそこがその人の器の限界、なんて話を聞いたことがある。謙虚でありつつも自己卑下せず、腰は低く目線は高くありたいなぁと思うのであります。

スポンサーリンク